こんにちは!koko (@invest_koko) です。今回は全世界株式インデックスファンドの話をしようと思います。
最近は、積立NISAで投資信託の積立などが普及していて、「全米株式に投資するのか?」「全世界に投資するのか?」という選択に悩まれる方、多いのではないでしょうか。
「アメリカだけに投資するのが不安だから全世界が良い!」という意見だったり、「アメリカの経済成長が今後も続くとは限らない」ということから全世界株式の方が良いという意見も聞いたりします。
アメリカ一強が続くとはかぎらんし全世界株で世界丸ごとが王道やないの?
しかし、全世界株式に構成される国がリスク分散として働いているのかについても、考慮する必要があります。
今回は、全世界株式のデメリットを徹底解説していきます。
オルカンか全米株式で迷っている方など、参考にしていただければと思います。
この記事は、2,3分で読めて全世界株式へ投資するうえで見落としがちなデメリットについて知る機会になりますので最後までご覧ください。
全世界株式の構成についておさらい
まず、全世界株式の特徴について話していこうと思います。
代表的な全世界株式として、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が人気です。
通称:オルカンですね!
三菱UFJ国際投信が運営する人気eMAXIS Slimシリーズの1つで、全世界に投資するファンドです。
これを例とします。
このeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の構成各国の比率を見てみましょう。
構成される国は先進国と新興国を合わせて49ヵ国で、最もファンドをウェイトを占めているのが58.9%のアメリカになります。
次に、日本や中国、ヨーロッパという順に多く構成されています。
他にも、台湾や韓国などの新興国も含まれていて、パキスタンやチェコなどの国まで幅広く含まれているので、1つのファンドで分散して投資することができるのが、全世界株式の魅力です。
全世界株式のデメリット
全世界株式は一見、世界をまるっと投資できる便利なファンドではあります。
全世界株式って分散が効いていて絶対安全だと思うんだ
全世界株式だけ買っていれば、絶対に安全で優秀とは限りません。詳しいファンドを詳細を見ると意外と分散とは言えなかったりしますし、思わぬ欠点もあるからです。
全世界株式とは言えアメリカが半数以上のウェイトを占めている
全世界株式で考えるべきことは全世界に投資するファンドとはいえ、5割以上はアメリカで構成されていいるんですよね。
これって、言い方を変えれば全世界の株を買っていても結局半数はアメリカも株を買ってるということです。
全世界株式の方が全米株式やS&P500より信託報酬が高いのですが、はたして多くコストを払ってまでアメリカ6割を買うメリットはあるでしょうか?
人気のeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)も、現行でも6割はアメリカです。
6割と言われるとアメリカの割合結構多いなぁ・・・
それだけアメリカという国が世界の中で優秀な企業が多いということですね。
これを知ると、全世界株式に対する考え方もまた1つ変わるのではないでしょうか?
もちろん全世界株式も毎年リバランスといって構成の調整もするので、毎年変わります。
なのでこの先もアメリカの構成率がずっと高いとは限りません。
ですが、せっかく全世界の株を買っても半分以上はアメリカならアメリカだけ買った方が良いのでは?と私は思っています。
※私は全世界株式を否定するわけではありません。
また、全世界株式のeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と、eMAXIS Slimで同じS&P500の上位組み入れ銘柄も比較してみましょう。
上位 | eMAXIS Slim(S&P500) | eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) |
---|---|---|
1 | APPLE INC (6.5%) | APPLE INC (3.8%) |
2 | MICROSOFT CORP (5.4%) | MICROSOFT CORP(2.8%) |
3 | AMAZON.COM INC (4.8%) | AMAZON.COM INC 小売 アメリカ (2.6%) |
4 | FACEBOOK INC-CLASS A (2.4%) | FACEBOOK INC-CLASS A (1.3%) |
5 | ALPHABET INC-CL A (1.6%) | ALIBABA GROUP HOLDING-SP ADR(1.1%) |
6 | ALPHABET INC-CL C (1.6%) | ALPHABET INC-CL A (1.1%) |
7 | BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B (1.4%) | TENCENT HOLDINGS LTD (0.8%) |
8 | JOHNSON & JOHNSON (1.3%) | ALPHABET INC-CL C (0.7%) |
9 | PROCTER & GAMBLE CO/THE (1.2%) | TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC (0.7%) |
10 | NVIDIA CORP (1.1%) | JOHNSON & JOHNSON (0.7%) |
交付見積書(オールカントリー)
上位構成銘柄を見てもアメリカでも全世界でも、ほぼ変わりませんよね。
全世界には、中国の企業であるアリババとテンセントと、台湾の企業である台湾セミコンダクター・マニュファクチャリングが含まれているくらいです。
それ以外は、全部アメリカの企業が上位を占めています。
上位構成銘柄は、ファンドを占めるウェイトが高いのでそれだけ値動きに影響します。
上位構成銘柄は全世界でもアメリカでも顔ぶれが変わらないね。
全世界株式でもアメリカの値動きによる影響が大きいのは変わりません。
これだと本当に分散になっているのか?という疑問も出てきます。
もし中国株の勢いが高いからという理由で全世界株式を買うなら、中国株だけを直接買ったほうが良いと思います。
国内の状況もわからない国が沢山入っている
全世界株式はいろんな国に投資できるのはメリットかもしれませんが、国内状況のわからない国も沢山含まれているというのも全世界株式に投資するか検討する上で、重要なポイントです。
アメリカや中国、イギリスなどはよくニュースでも報道されますし、世界でも中心的なポジションとも言えるので国内の政治も経済の状況をウォッチしやすいかもしれません。
なので、中国やイギリスに投資していたとしても国の情勢や経済状況を意識せずとも頭に入ってくると思います。
しかし、エジプトやパキスタン、チリなどの国って経済状況や国の情勢をウォッチできるでしょうか?
まぁ・・・あまりニュースで見ないよねぇ(´;ω;`)
それに、新興国がどのように経済成長しているのか、将来性についてもなかなかわからないと思います。
新興国に含まれる国々は経済的に成長する国もあるでしょうが、経済状況も国の情勢によって乱れるかもしれません。
さらに成長が、株価に反映されるかは不明なところです。
新興国のように政府が成熟していないと経済が成長していても株主に還元されない可能性もあります。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏に有名なセリフがあります。
「何に投資すればよいかと絶えず質問を受ける。それに対する答えは、誰の言うことも信じてはいけない。あなた自身がよく知っているものだけに投資するのが、成功への道である」という言葉を残しています。
つまり、自分で理解できないものに投資をするべきではないということです。
他にも懸念点として、全世界に投資することで成績が良かった国のリターンが、成績が悪かった国によってリターンによって相殺されてしまう可能性もあります。
アメリカがどれだけ成績が良くても日本やイギリス、他の国が成績が悪いとアメリカの分のプラスリターンを下げてしまう可能性があるってことかな?
全世界に投資すると言っても、自分がよくわからない国にも投資しているというのは投資をする上では考慮するべきポイントと言えます。
全世界に分散していたとしても暴落リスクは変わらない
全世界に分散しているとっても暴落時のリスクはさほど変わらないんです。
以下のチャートは、バンガード社の全世界に投資するVTとアメリカのS&P500に投資するVOO、アメリカ全部に投資するVTIの暴落時のチャートです。
Googleファイナンスより引用
- 青色が全世界に投資するVT
- 黄色がアメリカのS&P500に投資するVOO
- 水色がアメリカ全部に投資するVTI
この図から見る通り、2020年の3月に大幅下落したコロナショックでも一番暴落したのが全世界株式のVTでした。
この中でも、一番暴落時に落ちなかったのがS&P500に投資するVOOです。
この、結果からアメリカ(特にS&P500)が一番、暴落時の体制があることがわかりました。
反対にアメリカ以外を含む、全世界株式が一番下落していることから全世界に分散したからと言って暴落時のリスクが変わることは無いんです。
むしろアメリカだけに投資ていた方が、下落はしなかったわけです。
分散という観点で言えば、全世界というより株式以外の債券、REIT、金などに投資する方が分散効果があります。
全世界に投資したからリスク分散したように思えますが、結局のところ株式なので暴落時のリスクは変わりません。
結局アメリカに投資するということは世界に投資することになる
ここまで話してきた通り、全世界株式と言っても半分以上はアメリカに投資していることになるわけです。
アメリカという国は良い意味でも悪い意味でも、資本主義を代表するような国です。
今後も人口増加も期待できますし、何よりアメリカ企業の株主至上主義の体質は企業が売上を伸ばし成長しつづけるマインドになっていると思います。
アメリカに投資することは、世界に投資するということとも言い換えることができます。
厚切りジェイソンさんもS&P500に投資することは世界に投資していると言っていましたね
私は、普段エンジニアのお仕事をしているのですが。仕事で触るミドルウェアやプログラミング言語などすべてアメリカの物が多いと感じています。
日本の企業が導入するクラウドサービスは、AmazonのAWSかMicrosoftのazureですのでアメリカの技術が無ければシステムが稼働できないわけです。
IT技術を制するアメリカがなぜ強いのか普段から感じることが多いです。
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つみたてNISA??
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さいごに
全世界株式と言っても半分以上がアメリカに投資しているという話をさせていただきました。
アメリカに投資をするということは世界に投資することと言えます。
それでもあなたは信託報酬が高い全世界を選びますか?
私も、全世界株式に投資した方が良いのかなぁ~とか思ってVTとかを買ったこともあるのですが、結局アメリカがほとんどじゃん!と思ってS&P500に切り替えました。
全世界株式にも中国の企業が上位に入っていることから、アメリカ以外にも大きい企業が中国から出てきているというのがわかりますよね!
でも、これらに投資したいがために全世界に投資するというより個別で中国に投資した方が、個人的には良いのかなと感じています。
この記事が全世界なのかアメリカなのか悩んでいる方の参考になれば嬉しいです!
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